ABOUT

Ayame Iizumi Artist
Concept / いのちの輝き

茨城県つくば市出身。繊細な心と体を持って生まれた。自然に囲まれ、生活の中に神や仏が溶け込んでいる環境で育った。あやめにとって、” いのち ”とは儚いものでもあって、すべてとのつながりそのものでもあって、永遠にあり続けるものだった。

 東日本大震災があってからは、「いま生きていること」がかけがえのないものになった。強い実感と確信を求めて、日本や世界の山々を歩いた。そして、人生を変える衝撃を体験する。あやめはキリマンジャロの山頂に立っていた。朝陽が迫り上がってくる。澄み切った空気を貫通してくる殺人的に強烈な太陽光に、照らされた。いのちの輪郭が魂に焼きついた。まもなくアーティストとなり、独学で絵を描きはじめた。

 制作は、心や体の奥深くにある小さな変化にじっと耳を澄ませることからはじまる。描きながら、たくさんの感動に導かれる。不安と期待に鳴る心臓と酸素との一体感は、絵の具のうねりや飛び跳ねに。勇気に震えた体と大地の一体感は、凹凸の質感に。太陽の光に感じた希望と確信は、色彩のコントラストに姿を変えて表れる。

 絵と言葉で生み出されるあやめの作品は、流れるようで、明瞭。あやめは、自身の作品づくりについて、” いのちへの贈り物 ” と呼ぶ。 それは、「いま」の先端にたどり着くまでの旅路で得た、すべてのつながりへの感謝であり、今日の太陽が一個の生命を照らす瞬間への、祈りである。

Photo by Masaki Ohno